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Capture One 6 Pro備忘録Vol.1「 Capture One 6 ProとOpen CL 」

以前アメリカで軍事用のスーパーコンピュータを製作することになった時に、
ソニーのプレイステーションのGPU(グラフィックプロセッサ)を
大量に採用したという「事件」がありました。
それだけ、GPUの演算スピードは高性能になっています。
ただ、CPUとの単純な比較は、演算の種類等にも左右されるので簡単にはできません。

このGPUのパワーを、OSやアプリケーションのコンピューティングに使おう。というのがOpenCLの考え方です。 これはアップルコンピュータによって提案され、専門の開発団体が設けられています。 参加企業は、Apple、IBM、AMD、ATI、インテル、Nvidia、ノキア、サムスン等。
MicroSoft は不参加のようです。主要グラフィックカード2社が参加しているのが印象的です。特にNvidia社は、OSX SnowLeopardに最適化したと言及しています(最下のリンク参照)。

CaptureOnePro6では、初めてこのOpenCLを採用して、CPUのマルチコア、GPUの資源を最大限に活用するようなフレームワークを構築しています。

PhaseOneのテュートリアル(下にリンク有)によると、操作の即応性を高めるため、また処理の反映を素早く表示させるために、このOpen CLを採用したとアナウンスしています。処理をboostするという表現を用いていますが、その表現がこのフレームワークの性格を的確に表現している気がします。

先日、カメラショーのPhaseOneのブースで、Capture One Pro6の開発プラットフォームは何か?と質問したところ、
「 詳しい事は分からないが、OpenCLを採用しているところから、Mac+SnowLeopardであることは間違いないだろう。」
という返事をいただきました。ということは、Capture OnePro6は、Mac+OSXに最適化されているということなのでしょう。

私は、PowerMacG5を売り払ってしまってから、ずっと、HPのワークステーションとMacBookProを仕事に使っています。購入した時期は、ずれますが、この2台の性能はほぼ同じ。Apple2以来、もともとAppleファンの私ですが、OSは適材適所という考え方なので、仕事では、経済性も考え、Windows 、MacOS、BSD UNIX、REDHAT LINUXを使い分けてきました。そこで、WinとMac、デスクトップとラップトップという違いはあれ、ほぼ同等の性能の2台で明らかな差がでるのか試してみました。

(MacBookPro15inch)

  • Early 2009
  • OSX SnowLeopard
  • 2.66GHz Intel Core2 Duo
  • 8GB 1067MHz DDR3
  • 160GB SSD
  • NVIDIA GeForce 9400M+NVIDIA GeForce 9600M GT

(HP XW4400)
  • 2008
  • Windows7 64bit
  • 2.40GHz Intel Core2 Duo
  • 8GB DDR3
  • 120GB SSD
  • NVIDIA QUADRO FX380

この2台にCaptureOnePro6をインストール。仕事で撮影した同じデータを使い、スピード等を体感してみました。
立ち上がり(セッションを開いてデータを展開する)は圧倒的にMac(Mac:3.8sec Win:19.7sec)。
※SSDはMac,Winともにintelの容量違いの同機種です。読み込みスピードは変らないはずなのに、この差は何なんでしょう?

レンダリングスピードは、圧倒的な差とまではいきませんでしたが、
これもMacが、わずかなCPUのクロックスピード差以上の差をつけました(14MBのファイルでMac:5.8sec Win:7.2sec)。
画像処理における調整、調整の適用、削除等を行っていく上での体感的なストレスはMacの方が明らかに少ないと感じました。特にデータが大きい場合、明らかな差になるのではないでしょうか。
これは、
MacBookProの、OpenCLに対応したOS(OSX SnowLeopard)と、
OpenCL対応の2台のグラフィックプロセッサ
の差なのかも知れません?

PhotoshopのCameraLawやキヤノンのDPP、Nikon NX2と比較した場合、明らかにレンダリング時間は長く、全体的に重い感じがします。カット数の多い単純なバッチ処理だけの場合は、これらのアプリの方が効率的だと思います。
ただ、私の場合、Leaf、Nikon、Canonのデータを扱うので、ひとつのワークフローですべての種類のLawDataを扱えるCaptureOnePro6は便利です。
また、何より、LawDataで様々な非破壊編集が可能なのが他にないメリットです。

※MacBookProの2個のグラフィックカードのうち1個はオンボードです。通常は、256MBキャッシュのオンボードグラフィックカード(NVIDIA Geforce 9400M)が画面表示を担当し、動画や画像処理のようなヘビーなユースの場合は、もう1個の512MBキャッシュのカード(NVIDIA Geforce 9600M GT)が動くようです。私は通常MacBookProを外部のモニターに出力して使用していますが、出力に使われない方の9400MのGPUが、CaptureOnePro6の処理に使われているのでは?と考えています。

Capture One Pro6のような、OpenCL対応のアプリケーションに限って言えば、アップルコンピュータの優位性は圧倒的なものだと言わざるを得ません。自社で提案したフレームワークによる、囲い込みとでも言いましょうか?アップルの隆盛とマイクロソフトの凋落を垣間みるような気がします。次期導入デスクトップはMacProということになりそうです。

※Itunes PodcastにあるCapture One Pro6のテュートリアル集の中のOpenCLに関する言及です(No54参照)。

open cl

※Nvidia社によるOpenCLサポートに関する象徴的なアナウンス
http://www.nvidia.co.jp/object/io_1252290438657.html

 

 

コラム

※開発プラットフォーム
ソフトウェア開発者は、アプリケーションを開発するときに、あるOSをプラットフォームにして開発します。Windows用のアプリケーションの場合、Windowsをプラットフォームにして開発します。そこからMac用にコンバートする場合もあります。
UNIXの世界でも、あるUNIX環境で開発したものを他のUNIXやLinux用にコンバート(移植)していきます。例えば、ウェブサーバー用のアプリケーション「Apache」は、FreeBSD上で開発され、HP UNIXやLiunx用にコンバートされています。そのためApacheは、FeeBSD上で最も安定して動作すると言われています。ですから、どのプラットフォームで開発されたのかで、ある程度安定性や親和性というのが予測できます。このことからもCapture One6はMac OS(Snow Leopard)+Open CL対応のグラフィックカードで効率良く動くということができると思います。